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2013.08.24 Saturday

北海道大マンガ展 最後の宣伝

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     9月8日までなので最後の一押し。帰郷中企画者の一人と会ったのだが、「学生の頃、漫画原画展を見ていなかったら、もっと違う人生になっていただろう」という話をしていた。マンガの原画というのは特殊なものだ。肉筆画でありながらそれ自体販売されるものではない。だがその複製は全国津々浦々まで流布され、時代を超えて読み継がれる。そしてほとんどの人はその原画を見たことがない。編集者の一人がデジタルになって一番ツマラナイのは、原画を見る特権がなくなったことだと言っていた。よくわかる。それはデジタル移行した作家自身が感じることだからだ。話を戻すが、私も学生の頃原画展を見たことがある。プロの線の流麗さ、逆に粗雑でありながら味のある描線もある。修正、こだわり、時にはごまかし。完成品でありながら製作の道程が散見できるのが原画だ。そして印刷されてしまうと、時に消えてしまう工芸的魅力、肉筆の迫力もある。プロはその魅力が、印刷物では伝わらないことを承知で描いていると知った時、その達観というか覚悟に感じ入った物だった。今はフルデジタルで漫画を描く人も多くなっただろうが、そういう人達にもこうしたことは伝わるはずだ。いや、修正痕の残らないデジタルでは感じることができない創作へのヒントを手にすることができるかも知れない。ちょっと画学生や漫画家志望者に偏った宣伝になってしまったけど、漫画ファンすべてが楽しめる展覧会だと思うので、ちょっと迷っている人がいたら是非足を運んで下さい。
    展覧会サイト